10月・11月支給の給与計算で絶対に見落とせない2つのチェックポイント

人事・労務担当者にとって「10月および11月の給与計算」は
従業員の手取り額や企業のコンプライアンスに直結する重要な法的な変更が重なる重要なタイミングです。
今回は、10月・11月支給の給与計算実務において、絶対に確認しておきたい「2つの重要ポイント」をまとめました。

1. 新しい「最低賃金」への引き上げ対応と時給換算チェック
毎年10月は、全国的に最低賃金が改定される時期です。
本年(令和8年度)も各都道府県で引き上げが実施されます。
給与の締め日・支払日の関係上「11月支給の給与」となる企業も多く
この時期の最重要確認事項となります。
対応のポイント:発効日と給与計算期間のズレに注意

最低賃金の改定日(発効日)は都道府県によって異なります。
例えば「月末締め・翌月25日払い」の企業で発効日が10月1日の場合、
11月25日支給の給与から全期間が新しい最低賃金の対象となります。
一方、発効日が10月5日などの場合、
10月1日〜4日までは旧賃金、5日以降は
新賃金で日割り計算して支給する必要があります。
その他にも、業務改善助成金などを活用し、9月下旬から企業内最低賃金を上昇させている場合は10月支給分から注意が必要です
月給制社員の「最低賃金割れ」チェック漏れ
時給制のアルバイトだけでなく、「月給制の正社員」もチェック必須です。
「基本給+対象となる諸手当」を月の平均所定労働時間で割り
時給換算額が新しい最低賃金を下回っていないか、全社員分を必ず確認しましょう
(通勤手当、家族手当、時間外割増賃金などは除外します)。
万が一下回ったまま支給すると、最低賃金法違反となってしまいます。
2. 新しい「社会保険料」の控除切り替え(定時決定)
4月〜6月に支払われた給与をもとに算定される
新しい「標準報酬月額(定時決定)」は、9月分から適用されます。
社会保険料を「翌月徴収」としている企業が大半で、
【10月支給の給与】から新しい保険料額での控除がスタートする企業が多いでしょう。

対応のポイント:システムの設定を要チェック
給与計算システムのマスター設定が「新等級」に更新されているかを必ず確認してください。
10月支給分で正しく切り替えた後も、11月支給の給与で
「設定変更が正しく継続されているか」
「10月入社者の保険料が正しく引かれているか」など
運用が定着しているかの確認も重要です。
ただし、7・8・9月の随時改定で先に社会保険料等級が変更になっている方については
改めて定時決定の内容を反映する必要はありませんので注意が必要です。
また、等級が上がり手取り額が減る従業員からは問い合わせが来ることがあるため
明細の備考欄などで
「今月より新しい社会保険料が適用されています」と
事前にアナウンスしておくと親切です。

まとめ
10月・11月支給の給与は、「最低賃金引き上げ」と「社会保険料の改定」という
絶対に間違えられない2大実務が重なる山場です。
給与計算システムの設定変更漏れによる未払いや控除ミスを防ぐためにも
この2ヶ月間は担当者間でのダブルチェックを通常よりも厳重に行うことをおすすめします。
「こうした複雑な法律と給与計算の対応で、毎月担当者の負担が大きくなっている…」
「法改正のたびに、システム設定や手計算のミスがないか不安を抱えている…」
もしそのようにお悩みでしたら、ぜひ社会保険労務士法人WORKidにお任せください。



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